持続可能な地域づくりのために、地域と大学を結ぶ新しいプラットフォーム

2016年度

2016年度「臨床環境学コンサルティングファーム」の活動

 今年度、共発展センターでは、自治体との連携10件、企業との連携5件の計15件の案件を、学術コンサルティング・受託研究・共同研究として受託しました(受託総額は約3,800万円)。自治体との連携では住民が参画する地域づくり活動への支援や地域公共交通計画づくりの支援、企業との連携では、CSR活動への支援や環境エネルギー技術開発への支援に、各分野を専門とする教員が活発に取り組んでいます。いずれの案件においても、大学としての専門性を活かし、住民の中に入る支援を行うことができました。来年度の案件形成も順調に進められており、コンサルティングファームを通じた大学と社会の連携がますます発展していくものと期待されます。  

    2016年度コンサルティング実施案件リスト
    1. 1.地方自治体との連携
      (1) 地域づくりに関するもの
      ●設楽町  設楽町地方創生に関する学術コンサルティング(地方創生総合戦略の実施への支援を実施。住民による移住・定住活動へのサポートや移住ガイドブック作成、仕事づくりの支援などを実施)
      ●東浦町  東浦自然環境学習の森基本計画見直し及びガイドブック作成業務(東浦自然環境学習の森活用計画づくりの支援と、森のガイドブックの取材・編集を実施)
      ●恵那市  上矢作道の駅周辺再整備学術コンサルティング業務(上矢作町にある上矢作道の駅の再整備に関するコンサルティング)
      ●高山村  日本版「首長誓約」の持続可能なエネルギーアクションプラン作成調査(2016年8月に日本版「首長誓約」を誓約した高山村は、エネルギーの地産地消を進めることによって、二酸化炭素排出量の大幅削減や気候変動などへの適 応に取り組んでいきます。そこで、高山村におけるエネルギー消費の状況、意向などを把握するため、全戸を対象として「高山村『エネルギーの地産地消』に関するアン ケート調査」を、域内におけるエネルギー供給事業者を対象としてヒアリング調査を実施しました。これらの結果を集計、分析します。)
      (2) 地域公共交通に関するもの
      ●清須市  清須市公共交通に関する意識調査(公共交通の利用状況や意識に関する住民アンケート調査実施とその分析)
      ●白川町・東白川地域公共交通活性化協議会   白川町及び東白川村の公共交通に関する研究(公共交通計画策定の支援、住民アンケート調査、運行組織立ち上げの検討)
      ●南信州地域交通問題協議会   南信州公共交通システムの利便性向上・ブランド化に関する調査・研究(公共交通計画実施状況の調査、利用促進策の提案)
      ●半田市  半田市の公共交通に関する研究(バス利用状況調査、公共交通利用状況・意識に関する住民アンケート調査)
      ●豊山町  県営名古屋空港への名古屋市バス乗り入れに伴う影響調査(実験運行バス利用状況調査、本格運行後の利用状況予測のための利用者アンケート調査)
      (3) 公共施設マネジメントに関するもの
      ●松阪市  松阪市公共施設マネジメントに関する研究(学校施設のありかたについて、課題と他施設との複合化による可能性を検討)

      2.企業との連携
      (1) CSR活動に関するもの
      ●ブラザー工業(株) 「ブラザーの森郡上」環境保全活動に関する研究(社会貢献活動としての岐阜県郡上市での植樹活動について、植樹方法の改善や、生物多様性の評価、地元との関係づくりなどの支援)
      (2) 環境エネルギー技術開発に関するもの
      ●小島プレス工業(株) 水流計水車を用いた小型水力発電に関する学術コンサルティング(工場内の循環水パイプに取り付けて使用する超小型水力発電装置の開発支援)
      ●いすゞ自動車(株) キャパシタの研究(ディーゼル排ガスに含まれるパティキュレート・マター(PM)濃度を連続モニタリングできるセンサの開発)
      ●(株)デンソー SOFCのセル劣化現象に関する研究-電流密度の影響(固体酸化物形燃料電池(SOFC)の耐久性評価に関する研究)
      ●(株)日本自動車部品総合研究所   電極状態の電気化学制御によるガスセンシング技術に関する基礎研究(ディーゼル排ガスに含まれる酸化窒素(NOx)濃度を連続モニタリングできるセンサの開発)
  • 2016年度「臨床環境学コンサルティングファーム」の活動(PDF)

    プロジェクト紹介

    持続可能な地域づくりプロジェクト事例一覧