「世界首長誓約/日本」 -脱炭素社会をめざして-
脱炭素社会をめざす自治体首長による「誓約」
「世界首長誓約/日本」は、持続可能でレジリエント(強靭)な地域づくりとともに、脱炭素社会を目指すパリ協定の目標の達成への貢献をめざす自治体の首長が、その旨を誓約し、そのための行動計画を策定した上で、具体的な取り組みを進めていく国際的な仕組みです。この世界最大の気候変動に取組む自治体ネットワーク「世界気候エネルギー首長誓約(Global Covenant of Mayors for Climate & Energy)」には、世界140ヵ国から10,500を超える自治体が参加しています(2020年12月現在)。
名古屋大学が世界首長誓約/日本事務局を担当
「世界気候エネルギー首長誓約」は2017年から傘下に、EUの「都市間協力」のプロジェクトとして、日本を含む世界7地域に地域事務局を設置して、地域の特性に応じた「地域首長誓約」を展開してきました。日本では、名古屋大学の持続的共発展教育研究センターに事務局を置き、「世界首長誓約/日本」(CoM Japan)が立ち上がり、2018年8月から誓約受付・登録を開始しました。
持続可能なエネルギー(エネルギーの地産地消など)の推進、2030年の温室効果ガス排出量の国の目標以上の削減、そして、気候変動の影響などへの適応・レジリエント(強靭)な地域づくりに取り組んでいる、または、これらに 取り組もうとする自治体の首長は、「世界首長誓約/日本」の誓約書に署名します。誓約後2年以内に、誓約事項に関する目標、温室効果ガス排出量などの状況、具体的な目標達成方策などに関する「気候エネルギー行動計画」を策定・報告し、これに取り組みます。そして、2年ごとに、同行動計画の進捗状況を報告します。
日本国内の誓約自治体をサポート
「世界首長誓約/日本」には、2020年12月末までに29自治体が誓約しています。
日本事務局では、全国の自治体ごとの温室効果ガスインベントリを算出しており、2030年の将来予測と併せて誓約自治体へデータ提供するなどの支援をしています。これまでに、3自治体がこのデータを用い、首長誓約の行動計画として実行計画(区域施策編)を策定しました。
また、地域内の持続可能なエネルギー推進のため、誓約自治体の要望に応じて、具体的なフィージビリティースタディーを行うための専門家を派遣しています。これまでに、域内の中小水力導入可能性調査や、バイオマス発電・ボイラーの導入可能性及び提案など、要望のあった7自治体に専門家を派遣し、アドバイスをしています。
高山村では、これまでにコンサルティングファームの活動として行動計画づくりを支援、住民のワークショップや勉強会を開催、域内のバイオマス賦存量調査などを行い、再生可能エネルギーの導入について検討しています。
世界首長誓約/日本 ホームページ: https://covenantofmayors-japan.jp/
世界気候エネルギー首長誓約(Global Covenant of Mayors for Climate & Energy)ホームぺージ(英語): https://www.globalcovenantofmayors.org/