地方創生支援 -北設楽町-
「消滅自治体」?
設楽町は人口5000人ほどの奥三河山間地の町です。もう半世紀も人口減少が続き、まちの将来をどう描いたら良いのか、根本的なところから考え直したいので支援してほしいという要請がありました。ちょうど、国が進める地方創生総合戦略づくりにあたり、町民の皆さんが主体となって町の将来を考え行動する取り組みを支援しました。
まずはリアルな人口予測から
コンサルティングファームでは、自治体の内部の小地域ごとに将来の人口推計ができるツールを開発し(センターHPから利用可能)、これをもとに設楽町内の各地区の人口推計をした結果、このままでは子供の数は急激に減少してしまうこと、また年間10世帯の子育て世帯の移住(Uターン、Iターン)によって子どもの数が維持できることがわかりました。
住民主体の取り組みを促す
設楽町を4地区に分け、それぞれの地区で住民の皆さんに集まっていただき、人口推計を見てもらいながら、地域の将来について語る「住民意見交換会」を繰り返し開催し、コンサルティングファームのスタッフがファシリテーションをしました。その中で、住民自らが行動するための組織作りを提案し、紆余曲折ありながらも、それぞれの地区で移住・定住に取り組む住民組織が立ち上がりました。
住民と役場の協働をとりもつ
町役場も移住定住推進室を設立、4名の職員を配置して、住民に寄り添う支援を始めました。皆さんの努力のおかげで、それまで開店休業状態だった町の「空き家バンク」に登録物件が増え、取り組み1年目の2016年度には、それらを活用して移住する若い世帯を6世帯迎え入れることができました。住民組織は空き家のリフォーム塾やマルシェを開催するなど、住民自ら考え行動する取り組みが進んでいます。コンサルティングファームは住民の中に入り、住民と行政の間を取り持ちながら、住民自治を進めていく支援を行いました。