ホーム統合環境学特別コース臨床環境学研修2023年度ORT受講生が土木計画学研究発表会・春大会の優秀ポスター賞を受賞しました!
2024年5月25~26日に北海道大学で開催された第69回土木計画学研究発表会・春大会において、環境学研究科都市環境学専攻博士後期課程2年の佐藤千江さんが、2023年度統合環境学特別コースの臨床環境学研修(ORT)の研究成果をまとめ発表した研究「観光業と連携した地域内交通手段創出に向けた一提案 - 三重県鳥羽市相差町を事例に -」が優秀ポスター賞を受賞しました。
本発表の対象地域である三重県鳥羽市相差(おうさつ)町は、宿泊施設のチェックイン・チェックアウトの時間帯になると宿泊客用の送迎バス(送迎車も含む)が近鉄・JR鳥羽駅との間を多数往来しており、片道30分の長い距離を市営の路線バスと並走しています。
その上、宿泊施設従業員の高齢化、運転手不足等から、町内の宿泊施設・飲食店が連携して地域内を周遊するオンデマンド交通運行の実証実験を実施しましたが、本格実施には至りませんでした。
昨年度のORTにおいては、上記の地域での取り組みを再検討することで、観光客・地域住民いずれも使える移動手段の確保が可能になると考え、宿泊施設従業員や実証実験関係者、鳥羽市役所職員へのヒアリング調査を実施し、地域交通や実証実験の課題を明らかにしました。それらを踏まえ、オンデマンド交通の運行スタイルを実証実験時から改善し、だれでも利用できる公共交通とすることで、路線バス・送迎バスの並走、町内の移動手段確保の課題を解決する施策をまとめ、2024年2月に鳥羽市役所で開催したORT成果報告会で提案しました。論文には、報告会で鳥羽市役所職員をはじめとする参加者の方々からいただいたフィードバックも掲載しています。