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2015年度伊勢湾流域圏ORT報告会
「恵那市の底力-名古屋大学の学生・教員が現場で考える-」
日時:2015年12月12日(土)13:30-16:30(開場13:00)
場所:恵那市消防防災センター3階防災研修室
共発展センターでは、以下のとおり2015年度の伊勢湾流域圏ORT(臨床環境学研修)報告会を開催しました。40名近い地域の方々にご参加いただきました。
冒頭、可知孝司・恵那市まちづくり推進部長よりご挨拶いただき、人口減少が地域によって偏って起きていることが指摘され、分野横断で地区単位で行政としても取り組みを強化していきたいとのお話がありました。また、高野雅夫・名古屋大学大学院環境学研究科教授からは、異なる専門分野をつなぎ、行政や地域の方々と一緒になって持続可能な地域づくりの診断から処方までを行う大学院修士・博士課程の教育である臨床環境学研修の説明があり、教育活動への行政・地域の方々のご協力への感謝が述べられました。
修士課程学生2グループからは恵那市北部を対象として移住定住促進に向けた実験的な交流事業の結果や3地区の連携促進に求められる要因について発表がありました。博士課程学生の2グループからは岩村・富田地区を対象とした人口減少に関する認知と緩和に向けた交流・雇用創出活動の提案や、恵那市全体の異なった分野で活動するNPOが協力して外向人向け観光事業を開始する可能性と条件について報告がありました。これらの発表については、ポスターセッションで詳細を説明するとともに参加者の方々と質疑応答、意見交換を行い、フィードバックを頂きました。
総合討論では、加藤博和・名古屋大学大学院環境学研究科准教授がコーディネーターを勤め、可知部長、樋田正志・恵那市経済部商工観光課観光交流室次長、吉村攻平・農村景観日本一を守る会理事長、園原麻友美・NPO法人えなここ、河村則行・名古屋大学大学院環境学研究科准教授、そして名古屋大学大学院博士課程学生の森永泰彦、及び砂子宗次朗がパネリストとなって学生発表をもとに恵那市の持続可能な地域づくりに関する意見交換が行われました。NPO間、または地域間の連携に関してコーディネーター組織・中間支援団体の重要性が再確認されるとともに、「皆で少しずつやりましょう」(NPO)という呼びかけや「するべき、から、する(実行)へ」(行政)、「コーディネーターを指名する」(学生)、という決意表明がありました。また、競争と協調(連携)、仕組みと仕掛けといったキーワードが示されたほか、外部者の視点が入ると地域にとって当たり前のことを見直す機会となる、外部者として支援するので地域の方にもぜひ決意を示してほしい、データが示すことは暗いが諦めないで、といった意見が出ました。
プログラム
13:00 開場、受付開始
13:30 開会(総合司会: 山下博美(立命館アジア太平洋大学))
開催挨拶
可知孝司 恵那市役所まちづくり推進部長
高野雅夫 名古屋大学大学院環境学研究科教授
13:40 名古屋大学大学院修士課程学生グループによる恵那市臨床環境学研究の報告
・移住者・定住者促進における他地域住民との交流の効果検証:飯地町を事例として
(青木隆俊、柴田亮佑、吉見隆寿、陳沁君、オユンチメグ・モンゴルハタン)
・笠周地域の住民活動による連携意識の形成
(鄭緑芸、ボドナール・ペーテル、王宗成)
14:00 名古屋大学大学院博士課程学生グループによる恵那市臨床環境学研究の報告
・マラニックと純米酒でおもてなし:岩村・富田地区の20年後に向けて
(森永泰彦、樋口晴一、スナルヨ・ティルト、ビル・マンジンダーン)
・数の力:魅力的な恵那を創り出すためのNPO間協力
(イッジス・アモリン・デ・オリヴェイラ、鄧彦閣、陳瑋苓、砂子宗次朗、エリカ・アンドレイーナ・エルナンデス・キンタナ)
14:20 ポスターセッション(休憩 )
15:00 総合討論:
討論者:7名 (恵那市役所2名、地域住民2名、教員1名、学生2名)
コーディネーター:加藤博和(名古屋大学大学院環境学研究科)
16:30 閉会
主催:名古屋大学大学院環境学研究科附属持続的共発展教育研究センター
後援:恵那市