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センターからのお知らせ

2015年03月23日四日市公害と環境未来館について

名古屋大学大学院環境学研究科が2014年10月に連携協定を締結した四日市市(三重県)は、2015年3月21日(土)、四日市公害と環境未来館を開館しました。21日には、久野覚研究科長も参加して、開館式典が催されました。

開館にあわせて、四日市市は「平成26年度公害・環境に関する研究作品展」を四日市公害と環境未来館で開催しています:

 会期2015年3月21日(土)から3月31日(火)まで

 場所四日市市立博物館4階 特別展示室 午前9時30分から午後5時

 出展校三泗地区の小・中学校、四郷高等学校、四日市高等学校、四日市西高等学校、鈴鹿工業高等専門学校、名古屋大学大学院環境学研究科、三重大学、四日市大学

名古屋大学大学院環境学研究科でも、独自ブースにおいて、大学院環境学研究科、持続的共発展教育研究センター、臨床環境学コンサルティングファーム、臨床環境学研修(オンサイトリサーチトレーニング)について展示・紹介を行っています。環境学研究科の広報誌『環』最新号、共発展センター/コンサルティングファームのパンフレット、2001年6月に実施された環境学研究科設立記念シンポジウム「21世紀を環境の世紀とするために」シリーズ第1弾「公害の原点 四日市に学ぶ」記録集、2010年度から2013年度の各年度ごとの臨床環境学研修報告書が、展示または配布されています。

また、2015年3月22日(日)13:00-15:00には、平成26年度公害・環境に関する研究発表会」が四日市公害と環境未来館で開催されました。

まず、須藤康夫四日市市環境部長から主催者挨拶があり、環境問題とその改善について幅広い知見と情報を展示・発信していく資料館を目指していること、市民、行政、企業が一体となって環境問題解決に当たっていく必要があること、そして小・中学生の研究内容に大変感銘を受けたこと、が述べられました。

続いて表彰状授与式が行われ、市長賞4名、優秀賞9名(欠席2名)、特別賞5名(欠席1名)、及び教育長賞1校に対して表彰状が授与されました。授与に先立って、四日市公害と環境未来館後藤達人氏より、講評がありました。120以上の応募があったこと、公害に関するものが50程度、環境に関するものが70程度であったこと、資料集め、実験、現地調査、インタビュー、映像製作など、多様な力作ばかりであったこと、また特に小学生の作品が、表紙の工夫や丁寧な字での記述など人に見てもらう姿勢が感じられるものが多かったこと、家族の助けを得て研究が行われていると思われるものが多かったこと、が述べられました。同時に、今後の研究にあたっては、1)人に見てもらうことを意識して研究報告を作成すること、2)報告の流れに道筋をつけること、そして3)まとめには、自分の言葉で自分の思いを書くこと、に留意するようアドバイスがありました。そして、環境問題に関しては、研究を行って考えるだけでなく、自分の行動と実践をどうするかが大事であることが述べられました。

授与後には、市長賞受賞者及び教育長受賞校による作品発表が行われました。塩浜小学校山路さんからは「ごみ:くらしをみつめよう」、羽津小学校渡邉さんからは「ありがとうは言えやん」、富田(とみだ)中学校二井さんからは「四日市公害を考える」、内部(うつべ)中学校吉田さんからは「三重県におけるエネルギー資源の活用について考える」、そして川島小学校西村さんからは「環境を守る大切さを考える」という報告が行われました。

連携協定を結んだ大学等による発表では、まず鈴鹿工業高等専門学校より、「環境指向・価値創造型エンジニアリングデザイン教育とその展開」に関して報告がありました。新しい価値を創造できる産業人材の育成をミッションに掲げて、高等学校課程相当、大学教養課程相当、及び学士(大学学部)課程相当の教育研究が行われていることが紹介されました。

続いて名古屋大学大学院環境学研究科からは、「臨床環境学:グローバルCOEプログラムから共発展センターへ」と題して、臨床環境学が目指す学問のあり方と、それに基づく教育、研究、社会連携の仕組みと事例について説明がありました。

三重大学からは、"e-complex: symbiosis city for Yokkaichi"と題して、2003年に実施された四日市の未来の姿を描く建築学・都市計画専攻学生による提案が、当時学生としてプロジェクトに参加した方により、紹介されました。その中で、国道24号線及びJRで市街地と工業地帯(コンビナート)が東西に分断されているが、それらは一体で共生しつながっていくべきではないか、という問題意識からのデザイン提案が示されました。

最後に、四日市大学からは、「四日市公害に学ぶ:持続可能な北勢地域へ」と題して、「世界を見つめ地域を考える」大学としての四日市大学の取り組みとして、地域志向科目として「四日市学」などの授業が始まっていること、四日市公害と環境の未来館と連携して教育を行っていきたいことが紹介されました。また、富山と水俣にある公害資料館の視察に参加した学生から、公害の歴史を伝える資料館が来訪者にとって公害を知ろうとする意欲を与えるものであるという感想が述べられました。

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