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センターからのお知らせ

2014年09月29日『臨床環境学』教科書の出版

名古屋大学グローバルCOEプログラム「地球学から基礎・臨床環境学への展開」(2009-2013年度)での研究教育活動に基づいた臨床環境学の教科書『臨床環境学』が名古屋大学出版会より出版されました。診断から治療までを一貫して行う臨床環境学と、それを支える基礎環境学を提唱し、理論と実践の試みを解説しています。

チラシ:『臨床環境学』(一般配布用).pdf

目次

  第Ⅰ部 環境学とは何か

第1章 地球学から環境学へ

 1.1 地球学から見た環境問題

 1.2 現代の環境学の課題

 1.3 環境学における地球学の役割

 1.4 学問世界を超える環境学

第2章 環境問題から見た人類史

 2.1 産業革命以前の環境問題

 2.2 産業革命以降のローカルな環境問題

 2.3 20世紀中盤以降のグローバルな環境問題

 2.4 人類史的俯瞰 ---- 環境問題発生の連鎖構造

第3章 環境問題へのこれまでのアプローチ

 3.1 近代科学の限界 ---- 環境問題はなぜ解決しないか

 3.2 戦後日本の環境行政

 3.3 環境問題をめぐる住民運動

コラム1 東洋医学へのアナロジーで環境学を考える

  第Ⅱ部 臨床環境学の構築

第4章 臨床環境学の提唱と課題

 4.1 臨床の現場での新しい環境学 ---- 診断と治療の統合

 4.2 学問の垣根を越えて ---- インターディシプリナリからトランスディシプリナリへ

 4.3 臨床環境学の方法

 4.4 実践に必要な人材の育成 ---- 櫛田川流域における研修から

第5章 臨床環境学の実践と展望

 5.1 森と街の再生をめざす臨床環境学 ---- 都市の木質化を通じた連携構築

 5.2 櫛田川流域における臨床環境学

 5.3 中国の都市化についての臨床環境学

 5.4 ラオスの森林をめぐる臨床環境学

 5.5 診断と治療の無限螺旋としての臨床環境学

コラム2 臨床環境学実践の経験から見えてきたこと

  第Ⅲ部 臨床環境学を支える基礎環境学

第6章 基礎環境学の提唱と課題

 6.1 新しい基礎環境学の必要性

 6.2 環境問題の時間的構造 ---- 共通する発生・拡大のメカニズム

 6.3 環境問題の空間的構造

 6.4 空間軸と時間軸の統合による問題解決へ

第7章 基礎環境学の実践と展望

 7.1 窒素循環の歴史的展開 ---- 化学肥料がもたらした環境問題

 7.2 食料生産・消費構造のグローバル化

 7.3 ローカルな伝統知と科学知の融合 ---- 近代的な食料生産技術の受容と乖離

コラム3 比較優位の原理と、経済のグローバル化の背景

終 章 新しい環境学をめざして

 終.1 環境問題の解決に貢献する学問とは

 終.2 臨床環境学の6つのキーワード

 終.3 基礎と臨床の連携による問題解決をめざして