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センターからのお知らせ

2014年10月08日 特別公開セミナー「シリアの戦争と私たち」開催(終了しました)

2014年10月19日(日)19:00-21:00まで、名古屋大学環境総合館講義室1にて、特別公開セミナー「シリアの戦争と私たち」実行委員会、名古屋大学大学院環境学研究科附属持続的共発展教育研究センター共同主催で、特別公開セミナー「シリアの戦争と私たち」が開催されました。

講師の平山恵さんからは、難民/国内避難民、イスラム国(及び欧米・日本との関係)、国際協力と関連付けながら、2012年3月から2014年8月にかけてヨルダンで聴いてきたシリア戦争下の人々の声(*1)が紹介されました。また、国際協力に30年間携わってきた者から見た日本の開発援助60周年の光景(*2)が提示されました。そして、各地の戦争と戦後復興(*3)を目撃するとともに「戦争を知らずに育った」と歌った世代の一人として、戦争に加担しない平和創りについて提案がありました(*4)。その後、参加者との間で質疑応答や意見交換が行われました(*5)。

*1

・誰一人として全体が見えていない戦争。主張がなく経済利益を求める戦争へ

・戦争のためのグループが乱立

・武器が無ければ、こんなにひどい戦争にならなかった

・人々はただ普通の生活を求めている

・難民受け入れ国の治安悪化により負傷したシリア人がシリアに戻る

・シリア国内における地雷(プラスチック製)の拡散と被害

・子どもの対立グループへの憎悪を煽るインターネット上の虐殺シーン、教材の存在、など

*2

・政府開発援助(ODA)大綱の11年ぶり改定

・「武器輸出三原則」から「防衛装備移転三原則」へ

・国際共同開発、技術協力の推進(日米、日豪)、など

*3

イラン・イラク戦争;ニカラグア内戦;カンボジア内戦後復興;ルワンダ内戦、戦後復興;湾岸戦争;東チモール独立戦争後復興;南スーダン独立前;スーダン復興;シリア動乱

*4

・戦争の歴史は繰り返される

・「戦争反対」から「平和を崩すことを否定する」へ

・「見えない物語」を想像する

・戦争を題材とする書籍、古典小説を読む

・経済発展のための戦争の歴史。歴史教育を再考する、など

*5

・難民キャンプではどんな教育をすべきか

・紛争後のシリア復興過程でどんな教育をすべきか

・難民・国内避難民への支援方法、必要とされるもの

・石油発見後のスーダンから、日露戦争、戊辰戦争、織田信長、ルネサンス期欧州にいたるまでの、投資先としての戦争・武器輸出

・現代における軍産複合体と今後

・武器を作る企業の実態、そうした企業への学生の就職

・傭兵として戦場へ向かう個人の存在とその背景

・戦場や危険地に人を向かわせる心性

・平和に関わるふつうの市民の活動、など

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(参考)

今、世界の各地で国民国家という200年続いた枠組みが問われる事件が起きています。その先鋭の一つがシリア。現地でどのような動きがあり、住民は何を感じ、どのように暮らしているのか。

限られたルートから入る情報を拡散するマスコミ情報では見えてこないシリアの実態について、長年、紛争の続く中東を中心にフィールドワークを重ねてきた平山恵さん(明治学院大学平和研究所)の視野をもとに、そこから見えてくる世界の展望と、われわれが選択すべき行動について話し合います。

◆タイトル:「シリアの戦争と私たち」

日時:2014年10月19日(日) 18:45開場 開演19:00 ~21:00

講師:平山恵(シリア支援団体サダーカ、明治学院大学平和研究所)

会場:名古屋大学環境総合館 3階 講義室1

地下鉄名城線「名古屋大学」より徒歩5分 下記地図↓

   http://www.env.nagoya-u.ac.jp/contact/map.html

定員:60名

参加費:無料

◆趣旨:平山恵さんのコメント

イスラム国が毎日のようにニュースになっている。ガザ、イエメン、エジプト...、西洋諸国が命名した「アラブの春」は「アラブの戦争」になってしまった。戦火の中で毎日のように人が傷つき死んでいく。この戦争に日本にいる私たちには無関係なのか?

1980年代にイランイラク戦争に関わり、内戦のニカラグアを歩き、1990年代には、湾岸戦争後の経済制裁下のイラクで調査を行い、ルワンダ内戦で難民キャンプから、戦後復興に関わり、2006年からはシリア、そして2011年のシリア動乱開始後は2012年~この夏までヨルダンで戦争の犠牲者から声を聴いた。

人々の声から分かってきた戦争の現実をお話ししたい。また、今年武器輸出解禁を決めた日本の動向も含めて、参加者と予悔(予め悔いておくこと)を行いたい。

◆講師プロフィール:

平山恵(ひらやま めぐみ) 国連欧州本部、「WHO」(世界保健機構)、NGOアーユス、筑波大学に勤務を経て、現在明治学院大学平和研究所、シリア支援団体サダーカボランティアスタッフ。国際協力の人材養成のコース作りや、NGOに関わる人のためのトレーニングなどの実績も数多く積んでいる。

【専門分野】

保健教育、保健政策、社会開発

【最近の研究業績】

・ 「「声なき声を聴く」踏査のために」 『開発を問い直す転換する-世界と日本の国際協力』12章 2011 日本評論社

・「正戦」を超える「非戦」日本の貢献―シリアから考える、『終わりなき戦争に抗う』第1章2014 新評論

◆共同主催:特別公開セミナー「シリアの戦争と私たち」実行委員会

     :名古屋大学 大学院環境学研究科 附属持続的共発展教育研究センター