Education and Research Center for Sustainable Co-Development, Nagoya University

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センターからのお知らせ

2015年04月16日 グローバルCOEプログラム「地球学から基礎・臨床環境学への展開」事後評価結果について

共発展センターの前身となる教育・研究・社会連携活動の取り組みの一つであるグローバルCOEプログラム「地球学から基礎・臨床環境学への展開」(2009-2013年度)の事後評価結果が公開されました。所期の目的は十分に達成されたとの評価を得ました。

(総括評価)

 設定された目的は十分達成された。

(コメント)

 大学の将来構想と組織的な支援については、経費やスペースのみならず、本拠点の継続を目 的とした持続的共発展教育研究センターの立ち上げなど研究組織の持続的な発展にも配慮して おり、大学としての組織的な支援が行われたものと評価できる。ただし、授業料免除や学生用 宿舎の無償貸与などについて大学としての支援の全体像が今一つ見えにくい。 拠点形成全体については、統合環境学特別コースを正式に発足し、臨床環境学という新しい 研究スタイルの確立に向けた臨床環境学研修(On-site Research Training : ORT)の実践を中 心とする活動は評価できる。また、ICSU(国際科学会議)が中心となって2013年から開始し たFuture Earth研究プログラムへの本拠点の貢献や、様々な国際シンポジウムを実施し、国際 競争力を高めたことは評価できる。なお、今後本拠点が国際競争力を高め続けるためには、持 続的共発展教育研究センターを将来に渡って確固とした組織にできるかが鍵となる。

 人材育成面については、統合環境学特別コースにおけるORTが実施され、その具体的成果は 今後に期待されるところであるが、学生の教育の新展開は進んだと思われる。また、本拠点に おける博士課程学生の論文数は毎年度100報以上、学会賞等の受賞は14件にのぼるなど一定程 度評価できる結果となっている。しかし、博士課程修了者の6~7割は職を得ているものの、本 プログラム開始前と同程度以下に留まっており、更なる継続的努力が望まれる。また、入学者 数の減少も懸念材料であり、問題の所在の解明および改善策の検討について、真剣な取り組み が求められる。

 研究活動面については、国際研究プログラムモンスーンアジア統合地域研究プログラム (MAIRS)との緊密な連携、気候変動枠組条約締約国会議(COP)での発表、地球圏-生物 圏国際協同研究計画・古環境の変遷研究計画(IGBP-PAGES)での活動などを通じて国際的 な拠点形成を推進した。また、ORTを通して問題解決型の環境問題を取りあげたほか、2014 年には本拠点の成果を普遍化して提示するため「臨床環境学」と題した教科書の刊行に至って いる。学術雑誌等論文発表数(約100報/年)、学会賞等の受賞数(国外5件、国内多数)はと もに概ね適切であった。Future Earth研究プログラムへの貢献も評価できる。

 中間評価結果による留意事項への対応については、概ね対応がなされたが、キャリアパスや 多様な進路の開拓には課題が残されている。

 今後の展望については、持続的共発展教育研究センターの実態がやや不明確であるものの、 他大学との連携した取組も見られ、事業終了後も本プログラムの活動が継続していくことが期 待される。

 以上のように、教育面においては、ORTなどのユニークなプログラムが実施され、その成果 (論文や学会発表)が出された。また、研究成果としての論文の質・量とも十分であると判断 できるほか、国際科学会議やFuture Earth研究プログラムへの貢献なども評価できる。人材育 成に関しても組織的に取り組んだことは高く評価できる。ORTを運営し臨床環境学の具体化に 向けて学生とともに研究を進めた成果は見られるものの、完成像・体系化についてはもう一歩 が期待される。博士課程の学生数や進路にやや不安が残るものの、総じて所定の計画に従って 拠点形成が実行され、成果があがったものと評価できる。