名古屋大学グローバルCOEプログラム 地球学から基礎・臨床環境学への展開

BCES

セミナー

"マングローブと貧困"に関する講演"

スケジュール

2009年11月13日(金) 15:00-16:00 
農学部講義棟 第1講義室

講演者

Gordon H. Sato博士

問い合わせ

坂神洋次(内線4116)
主催:農学国際教育研究センター

詳細

「A Novel Approach to Growing Mangroves in the Coastal Mud Flats of Eritrea with the Potential for Eliminating Regional Poverty and Hunger」

博士の略歴:
1927年ロサンゼルス生まれ(82歳)
1955年カルフォルニア工科大学M、デブリュック博士の研究室で学位取得
ブランダイス大学生物学教授、カルフォルニア大学サンディエゴ校生物学教授を歴任
現代細胞生物学のパイオニア。アメリカ合衆国科学アカデミー会員。
細胞増殖因子や受容体の研究、無血清培養法の確立など、今日の増殖因子研究に大きく貢献
現在、東アフリカのエリトリアでマンザナール・プロジェクトを推進中
(※マングローブの植林など自給自足体制を構築する活動)

 

Dr. Gordon H. Satoの人物紹介:Sato博士は動物細胞の無血清培養の創始者であり、1983年より米国科学アカデミーの会員。博士は1970年代にハナ・バイオや コラボラティブリサーチを、1990年代にはUBI、A&G Pharma.などのバイオベンチャーを創始した。また博士の開発したEpidermal Growth Factor受容体に対するモノクローナル抗体 (225抗体)は今年Erbituxとして米国とスイスで大腸癌の治療薬として認可された。
博士は、第二次世界大戦中、高校生時代に日系人強制収容所に送られ、カリフォルニアの砂漠の真ん中(地名はManzanar)で生活することを余儀無くさ れた。そこで、彼が考えたことは、荒廃しきった環境で如何に、だれ頼ること無く自らの力でローテクな手段で生き抜くかということだった。カレッジを卒業 後、父親の仕事(庭師)を手伝っていた。ある日、Cal Tech(カリフォルニア工科大学)のキャンパスのガーデニングを手伝う合間に近くの建物に入ってみた。偶然出会った教授と話している内に、その研究室の 大学院生になっても良いと言われ、入学を決意。その教授とはドイツからやってきた物理学者でバクテリオファージを使った分子生物学の創始者マックス・デュ ルブリック教授(後にノーベル賞を受賞)だった。
博士は哺乳類細胞の分子生物学的理解を志し、いくつかの重要な細胞株を樹立。さらに、今日の成長因子研究に欠くことができない無血清培養法を確立した現代細胞生物学のパイオニアの一人。彼はブランダイス大学やカリフォルニア大学サンディエゴ校の生物学教授を歴任下。
現在博士は、高校生時代に日系人収容所で思い立った「荒廃地で人間が生き延びられるローテクな食物供給システムの開発」"The Manzanar Project"を実施している。具体的には、飢餓難民を救済するアフリカ北部エリトリアの紅海に面した砂漠の海岸地帯で、マングローブの植林と飼料とし ての利用を精力的に進めている。なおこの業績に対して、ロレックス賞、ブループラネット賞が授与されている。

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